楽器の略記

楽器名を記載するときに日本語表記ではなく、英語表記かつ略記を利用する人は少なくないと思う。

例えば ” Flute ” なら ” Fl ” と略すが、この記事で提案したいことは

日本語の音節に合わせた略記で書く

海外の楽譜を見ていても略記の仕方は国によっても人によっても異なる。

日本であれば日本人が読みやすい(日本語の音節に合わせた)表記があり、ここではそれを紹介する。

木管楽器

日本語英語表記略記ほか
ピッコロPiccoloPicc.
フルートFluteFl.
オーボエOboeOb.
ファゴットFg.Fg.
バスーンBassoonBsn.Bon.
クラリネットClarinetCl.Cla.
ソプラノサックスSoprano SaxophoneS.Sax.
アルトサックスAlto SaxophoneA.Sax.
テナーサックスTenor SaxophoneT.Sax.
バリトンサックスBaritone SaxophoneB.Sax.
木管楽器の略記

バスーンとファゴットについては別の機会に触れるとして、簡単にいうとバスーン(Bassoon)は英語でファゴット(Fagotto)はイタリア語ということ。
統一するのであればBassoonでいいのだろうが、学校によっても変わるだろうからそのバンドの呼び方でいいと思う。

ただし、コントラファゴットの時は「コントラバスーン」とはあまり言わないようだ。

ちなみにコントラバスクラリネット、コントラファゴットは「コンバス(Cb.Cl.)」「コンファゴ(Cb.Fg.)」と略すことが多いよう。

「コントラバス」系の楽器については別の記事で触れることにする。(長くなるので)

なお、最後のピリオド(.)は「以下省略」という意味があるのでこれを省くのは本来はおかしい。
しかし、見栄えを整えるためにあえて ” T.Sax ” と書くこともないことはない。そこまで気にしている人も少ないだろうから正直そこは好みでもいいと思う。

金管楽器

日本語英語表記略記ほか
トランペットTrumpetTrp.Tp.
FluteFl.
オーボエOboeOb.
ファゴットFagottoFg.
バスーンBassoonBsn.
クラリネットClarinetCl.
ソプラノサックスSoprano SaxophoneS.Sax.
コルネットCornetCor.Cort.
ホルンFrench HornF.Hrn./Hrn.F.Hr./Hr.
トロンボーンTromboneTbn.Trb./Tb.
ユーフォニアムEuphoniumEuph.Eu.
チューバTubaTu.Tuba

よく見かけるのは「ほか」の列にある表記だが、ここではトランペット(Trp)とトロンボーン(Trb)の見間違いを防ぐためにあえて ” Tbn ” と表記している。
ユーフォも ” Eu ” ではなく日本語の音節に合わせて ” Euph ” とすることにより、日本語に近づけた表現にしている。

チューバは略さなくても4文字しかないので、そのままでいいと個人的には思っている。
が、その理論でいくとHornもそのままになるので、そこは皆さんのセンスにお任せしたい。

打楽器

日本語英語表記略記ほか
パーカッションPercussionPerc.Per.
ティンパニTimpaniTimp.
ドラムDrumsDrm.Drs.
バスドラムBass DrumB.D.
マリンバMarimbaMar.
シロフォンXylophoneXyl.
ビブラフォンVibraphoneVib.
グロッケンGlockenspielGlo.
ウッドブロックWood Blockw.Block
トライアングルTriangleTri.
タンバリンTambarineTamb.
カスタネットCastanetCast.
カウベルCowbellC.bell
打楽器の略記

ここにない打楽器はあまり略すこともないかと思い一部割愛している。
決して多いからもういいやとかは思っていない。決して…

その他楽器の楽器

日本語英語表記略記ほか
コントラバスContrabassCb.
ピアノPiano/PianofortePf.
ハープHarpHp.
その他楽器の略記

その他でまとめてごめんなさい。

ここで言われそうなのが「うちはコントラバスではなくウッドベースと呼んでいます」。

コントラバス(Contrabass)にはウッドベース(Woodbase)とかストリングベース(Stringbass)、ダブルベース(Doublebass)弦(げん)バスコンバスなどバンド・人によってさまざまな呼び名がある。

これも別の記事で取り上げたいところではあるが、あえていうならウッドベースは和製英語で、吹奏楽やジャズでエレキベースと対比して言われることが多い。

ストリングベースも「(管楽器ではなく)弦楽器のベース」くらいの意味だが、最近では吹奏楽でもあまり見かけないようになった、気がする。

オケにならってコントラバスとするのが無難なのだろう。

ただ、バンド内にコントラバスクラリネット、コントラバスファゴットがいる場合、少し紛らわしいかもしれない。(結局長々と書いてしまった)

結局、何が略し方にはいろいろあるが、説明しなくても読んでもらえて、かつ、他の楽器と紛らわしくないようにそれぞれで工夫するのがいいのだろう。検討を祈る。

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